わたしの体験談
手をかけた分だけ花は咲く!
氏 名
年 齢
就農地
就農年次
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三箇 咲子(さんが さきこ)
39歳
氷見市
平成15年
【法人就農】
― 勤務先の経営概要を教えてください。
私が勤めている「有限会社花の生産農場」では、約900坪のハウスで50品目ほどの花壇苗や鉢花を栽培しています。
私の父が社長を務めていまして、うちは家業がもともとは自動車整備会社をしていたんですが、父の昔からの夢が、庭園を作ることでして。石川県の「兼六園」や福井県の「芝政」のような美しいガーデンを、富山県にも作りたい!ということで、「氷見あいやまガーデン」を作るにあたっての第一段階としてこの会社を立ち上げました。そこに納めるお花をここで育てています。一年草はほぼここからの出荷です。これがメインで、その他に、官公庁関連から注文を受けて花壇のお花を作っています。大体毎年決まった量の発注がありますね。
― 就農までの経緯を教えてください。
花は好きでしたが、もともと、花の栽培を職業にしようとは思っていませんでした。もちろん会社を継ぐつもりも全くなくて…。ただ、私が中学の頃、1991年4月29日にこの会社がオープンしたんですが、その頃から手伝いだけはしていました。就農のきっかけになったのは、2000年に開催されたとやま国体です。私は当時大学生だったんですが、道路や競技会場にお花のプランターを並べたりの手伝いをして。その流れでなんとなく、気づいたら卒業後そのままここに就職していました。普通に就職活動もしていましたが、ちょうど氷河期真っただ中で、なかなか決まらなかったのもありまして…。
― 就農して13年経ちますが、とくに印象深かったことなどはありますか?
印象深く覚えているのは、「氷見あいやまガーデン」のバラの植え込みです。今はもう扱っていないんですが、最初はここでも育てていました。10年ほど前になりますかね、「氷見あいやまガーデン」で育てるにあたって、まずは試験的に、ここでも育ててみようということになりまして。ここに植えたらどんな風に育つんだろう、みたいな感じで、何千株ほど届いたバラをみんなで植えました。バラは難しいとよく言いますが、本当にそうなんです。だからかなり気を遣ってやりました。専門の方に教えていただいたりして。でもそのおかげで、毎年元気にきれいな花を咲かせてくれています。
― この仕事をしていてよかったことは?
いろんなお客様に喜んでもらえることが一番うれしいです。やっぱりここのお花はいいね、きれいだねって言っていただけたりした時は本当にやっててよかったと思います。
それにお花は手をかけてあげればあげるほどちゃんときれいに咲いてくれるので、やりがいがあります。作業は大変ですが、元気に咲いてくれている姿を見ると疲れも吹き飛びます。お花って手入れをすればかなり持つんですよ。
― 農業の仲間との出会いや、地域の交流やつながりなどについて教えてください。
氷見・高岡・小矢部・射水地区の若手女性農業者の集まりで、「れんげの会」という会に参加しています。年2回ほど研修会を開催して、お互い情報交換、意見交換などをしています。現在は20名ほどが参加されていて、氷見でも4名おられるのですが、皆さん多種他業種に携わっておられる女性の方々なので、とてもためになります。私も平成26年に役員を務めました。
― これから就農を考えている方にメッセージを。
農業はとにかく根気がいる仕事です。立ち作業や座り作業、ただ毎日同じことの繰り返しで、暑くても寒くても耐えなきゃいけない。だけど、耐えて得るものがたくさんあるので、全て楽しめればいいんじゃないかと思います。また、いろんなことをどんどんやってみるのもいいと思います。やってみてダメだったらダメでもいいじゃないって、楽観的に考えてみてもいいんじゃないかなと思います。