わたしの体験談
生き物相手ゆえに緊張の毎日。でも、うれしいことも
氏 名
年 齢
就農地
就農年次
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戸所 拓朗(とどころ たくろう)
26歳
高岡市
平成20年
【法人就業/(有)仁光園】
— 養鶏に関心を持たれたきっかけは?
自宅では犬を飼っていて、いつも一緒に遊んでいましたし、田舎に遊びにいって昆虫を捕まえたりもしていました。亀を飼っていた親戚があり、その亀と遊ぶもの好きでした。子どもの頃から、生き物と触れ合うのが好きで、小学生の時には生き物と関わるような仕事に就きたいと考えていました。それが具体的に養鶏に結びつくようになったのは、高校(県立中央農業高校)に入って就職を意識し始めた時で、当社への推薦をいただいた時はうれしかったです。
— 実際に働いてみての感想は?
単に、生き物が好きとか、ペットを飼うのが好きというのと、仕事として生き物に接するのは全然違いました。仕事には責任がついてまわります。
— 1日の、だいたいの仕事の流れを教えてください。
朝8時に出勤して、まず30分ほど打ち合せをします。そして各自、担当の鶏舎の見回りを行い、異常がないかの点検をします。ここ(小矢部農場)には約9万羽の鶏がいて、毎日5〜6万個の卵が生産されますが、私の仕事はその鶏の管理・世話がメインで、担当の鶏舎を持っています。鶏舎の見回りの後は、エサをやったりケージのまわりをきれいにし、鶏の生活環境を整えます。生き物が相手ですから、例えば“今日は気分が乗らないからエサやりをしない”などというのは絶対にできません。
— 8年間仕事をしてみて、この仕事は大変だなと思うのはどんなことこですか?
繰り返しになりますが、生き物が相手ですから、気が抜けないということです。毎日、緊張感を持って仕事をしています。当社では、ヒヨコの孵化は行っておらず、外の業者から買っています。生まれて数日のヒヨコを買ってきて、最初の5週間ほどはヒヨコ専用の鶏舎で飼い、職員が交代で宿直して無事に育つよう見守っています。私も宿直をします。
— 逆に、この仕事は楽しいなと思うのはどんな時ですか?
新しくヒヨコが入ってきた時です。私には新しい家族が増えるように思えて、うれしくて、うれしくてたまりません。他に、担当の鶏舎を回っていて、鶏が私の姿を見てザワザワするとうれしくなります。それは恐ろしがってザワザワしているのではなく、世話をしている私を覚えているのではないかと思えるところがあります。
— 今、課題に思っていることはありますか?
以前までは、先輩の指導を仰ぐ立場でしたが、徐々に後輩を指導するようになってきました。そこで思うのは、仕事を速くこなすことです。先輩は、「速くても漏れやミスがあってはいけない。ていねいに正確にすることが大事だ」とカバーしてくれますが、仕事ですから、テキパキとこなす必要もあります。特に最近、後輩を指導するようになり、そう思うようになってきました。
— 仕事上のことで、何かやってみたいことはありますか。
昨年(平成27年)秋、当社は横浜で開催された食品の展示即売会に参加しました。その時、社長に誘われて接客を担当しました。たくさんの来場者があって、多くの方々に当社の卵をお買い求めいただきました。自分たちが生産した卵が売れるのを見るのは、うれしいものです。その際、お客様と話す機会があり、お客様がどんな卵を求めているのかを直接うかがうことができたのは、貴重な経験でした。今後も、こうした機会があれば参加したいと思っています。