手間がかかっても味が第一!のこだわりで

氏 名
年 齢
就農地

就農年次




米原 章浩(よねはら あきひろ)

33歳
入善町
平成24年

【自家就農】

― 現在の経営の概要を教えてください。

 私と妻、パート2名の4人体制で、ミニトマトとサトイモをメインに栽培しています。 経営面積はハウスが3棟で大体15a、サトイモが大体50aです。


― 経営の特徴やセールスポイントは?

 ミニトマトは、去年から全農の「うぃずone」という液肥で育てる栽培システムを導入しています。 水と肥料を必要な分だけ決まった時間にあげて育てるというもの。 きれいだし、長期採りの管理がしやすいんです。 また根域制限をしているので、糖度はもちろん、全体的に品質が安定します。 だから収益も増えましたし、いろんな面でよかったです。導入コストが比較的安価なのもメリットですね。

― 就農までの経緯を教えてください。

 もともとは実家が兼業の米農家で。 私には兄と姉がいるので、正直自分が家業を継ぐことになるとは思ってなかったんですが…。 でも兄も姉も地元から出てしまって、誰かがやらなくちゃいけないということで、私がサラリーマンを辞めて家に帰ってきました。
 それで最初はそのまま家業を継ぐつもりでいたんですが、県の農林振興センターに相談したところ、園芸部門をやってみないかと言われて。 将来的にはおそらく米だけでは難しいだろうということで、複合経営を見据えて、園芸部門の立ち上げを勧められたんです。 それでまずは県の支援事業を活用して、他の農家さんで園芸の技術を一年半くらい勉強しました。 その後ここでハウスを建てて、米原農園をスタートさせました。

― こだわり・モットーなどはありますか?

 おいしさの為には、品種選びからこだわります。 多少作りにくくても、手間がかかってもやっぱり味。 直販をやっている以上は、そこはこだわっていきたいなというのはありますね。 ただ、仕事ですので、経営上成り立たなければ味も何もないかなと。 経営が大前提で考えていますが(笑)。

― しっかりとしたこだわりを持って育てておられるんですね。そんなトマトやサトイモ、アピールするとしたら?

 それは食べてもらえたら一番分かるかなと思います。 ミニトマトは、基本的に市場を通さずにほぼ直販でやっています。 前に市場やスーパー等にも出荷していたんですが、まだ青い状態で収穫して出荷するのでどうしても味も鮮度も落ちてしまうんです。 でも現在は味にも鮮度にもこだわって。 完熟したものを収穫して出荷する、そういうのは直販の強みですね。

― 今後の目標や抱負、新たに取り組んでみたいことはありますか?

 近々の目標は、ミニトマトと露地野菜でしっかり黒字化して、経営として成り立たせることです。 そこまで持っていってから、現在私の父が経営している会社(水稲部門)といずれはひとつにしたいなと思っています。

― これから就農を考えている方へのメッセージやアドバイスを。

 農業は、人から言われてはあんまりやらないほうがいいかなと思います。 やっぱり大変な仕事ですから。 でもだからこそ自分で「やる」と決めて、入ってこられる方にはぜひ頑張ってもらいたい。
 農業法人に勤められる方はまた別かもしれませんが、自家就農であれば、全責任が自分に来ます。 ただ逆に、頑張れば頑張った分だけ自分に返ってくる。 時間の作り方も自由に決められますし、そういう点は魅力かなと思います。