先輩漁師の声

先輩漁師の声

三井 一徳さん[長野県出身・平成18年就業]

入善漁業協同組合 / 有限会社目合又大謀網

就業のきっかけは?
 漁師になりたくて、高校卒業後、静岡県漁業高等学園に入り、1年間漁業について教わりました。卒園後は学園から紹介されたまき網会社で1年間漁師として働きました。その後、陸上の工場にも勤めましたが、定置網に乗りたくて、定置網漁業の盛んな富山県にやってきました。富山県には知り合いがいなかったので、とやま漁業担い手センター(富山県農林水産公社)に相談して、大型定置網漁業を手がける(有)目合又大謀網を紹介してもらいました。
なぜ漁師になりたかったの?
 生まれたのが長野県の安曇野で海がなく、海そのものにあこがれていました。また、子供の頃から川で釣りをするのが好きで「大きくなったら漁師になる」と決めていました。子供の時から「漁師になりたい!」と言っていたので、親も反対しませんでした。今は新鮮な魚を持って帰ると「おいしい」と喜んでくれます。
実際に漁師になって
 自分が入った当時は、若い人は自分だけで、仕事のやり方も分からず、このまま続けていけるかどうか不安に感じました。でも、ベテランの先輩方にいろいろと指導してもらううちに、自然と定置網の仕事をこなせるようになっていきました。たまには怒鳴られることもありましたが、頼りにされているという感じで、逆に頑張ろうという気持ちになりました。2年目にはキャッチホーラーやクレーンの操作、大型トラックの運転を任されるようになり、ときどき操船もさせてもらえるようになりました。また、同時期に正式に漁協の組合員となり、6年目には小さいながら自分の船を購入し、刺網をしたり、夏場には潜水してアワビやカキを獲ったり、定置網以外の漁も始めました。それから10年以上が経ち、ベテランの先輩方の多くは引退され、外国人技能実習生を受け入れるなど職場環境も大きく変化しましたが、今は自分が船頭として毎日の操業・漁獲を指揮するとともに、新人漁師の指導に取り組んでいます。
これから就業する人に一言
 定置網はいろいろな魚がとれるし、直接魚に触れられるのでおもしろいです。漁場が近いせいもありますが、多少時化てても出漁します。冬場の時化の時は少しびっくりするかもしれませんね。