先輩漁師の声

先輩漁師の声

河内 丈さん[兵庫県出身・平成21年就業]

新湊漁業協同組合 / 鷲北漁業部

就業のきっかけは?
 大学3年の時、就職について考え始めた頃、漁業就業支援フェアが大阪で開催されることを知り、参加してみました。フェアでは何県かのブースを回ったのですが、富山県で4泊5日の漁業体験ができると聞き、まずは体験してみようと思い、ゴールデンウィークを利用し富山へ行くことにしました。
体験時の印象は?
 体験した5月はホタルイカ漁のシーズンでした。網の中でホタルイカが青白く発光する光景に感動しました。初めて漁業を体験しましたが、船酔いもなく、潮風を受けて体を動かし汗をかくのが気持ちよく、「これなら自分でもできる」と感じました。
漁師になってよかったこと、つらかったこと
 冬、雪が降っていても沖に出ますし、夏の暑い時に海中の網を撤去してくる網揚げ作業は体力面でキツイです。また、大漁で10トンを超える水揚げの日もあり、昔に比べ機械化が進んだとはいえ、まだまだ力仕事も多く大変です。その上、たくさん獲れると魚の値段も下がるので、余計にがっかりすることもあります。ただ、季節が変わるごとに獲れる魚も変わり、自然を相手にしているのが実感できるのと、良いも悪いも水揚げが収入にダイレクトに反映するのは漁師ならではです。
現在の暮らしぶり
 漁師になって11年たちました。今は富山でできた新しい家族とともに生活しています。家も建てましたし、家族のためにも、しっかり頑張ろうと思っています。
 この仕事は出勤時間が深夜1時とハードな面もありますが、陸仕事がないときは午前7時頃には解散となります。そんな時はもっぱらイクメンとして過ごしています。
新規就業を考えている方にアドバイスを
 まずは体験をおススメします。自分も4泊5日の体験研修、6カ月の長期研修を経て就業しました。漁師という仕事は体験してみないとわからないことが多いので、自分に合っているかどうか体験をしてから判断すればいいと思います。