先輩漁師の声

先輩漁師の声

金成 裕晋さん[福島県出身・平成15年就業]

魚津漁業協同組合 / 魚津水産株式会社

就業のきっかけは?
 最初に魚津漁業協同組合が漁業就業希望者を対象に行っている一日体験に参加してみました。この体験制度は、一日体験の後、もっと漁業を経験してみたいという人には2~3ヵ月間、実際に水産会社や漁業者の下で漁業を体験することができるというものでした。自分はこの体験制度を通して、海の仕事が自分に合っていると実感できたので、正式に定置網漁に就業することを決めました。
なぜ漁師に?
 もともと体を動かすことが好きなんです。学生時代はサッカーとトライアスロンに熱中しました。大学を出て、一旦は医療関係の団体に就職し、病院の事務を担当していましたが、デスクワークには満足できませんでしたね。6年間は辛抱したのですが、体を使って働きたいという欲求が抑えられなくなり、サラリーマンを辞めて自分に合った仕事探しの旅を始めることにしました。30歳のスタートでした。
転職して良かった?
 決断できたのは妻の一言。自分の職業観を理解してくれ、「好きなことをやってほしい」という、あの言葉がなければ踏み切れたかどうか。漁に出るのは深夜0時で、港に戻って水揚げするのが5時。サラリーマン時代の自宅に寝に帰るだけの毎日と比べ、自由な時間が持てるようになりました。このライフスタイルが気に入ってます。
うれしかったこと、つらかったことは?
 うれしかったことは、一日に3000匹のブリが獲れたこと。あの時は本当に驚きました。
 つらかったことは、漁師になりたての頃、操業の段取りが分からず、船の仕事になかなか馴染めなかったこと。あの頃は経験不足を痛感させられました。しかし、先輩からの指導を受けながら経験を積むうちに、徐々に漁師として必要な知識・技術を身に付けることができ、現在は船頭として、責任ある立場で日々操業に従事しています。
新規就業をめざす方へ
 仕事が好きかどうか、思い入れの強さが大事。どこで働いても人間関係などいろいろな問題はありますが、仕事に対する情熱があれば乗り越えられると思います。しっかり熟考した上で転職することがポイントです。