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農業法人に就職するには




 農業法人とは
 あまり聞きなれない言葉ですが、企業的な農業経営を行っている法人形態の農家のことです。富山県には595社(平成27年度末現在)の農業法人があり、年々増加しています。農業法人には主として「有限会社」と「農事組合法人」がありますが、経営スタイルに差があるだけで、就職する上で大きな違いはありません。
 経営作目もほとんどの法人は、コメを主体に大麦、大豆や野菜、果樹などを組み合わせた複合経営を行っており、近年は加工や直販などに取り組む法人も増えています。

 新規就農と農業法人への就職の違いは
 「人に使われるのは嫌」という独立志向派は、自営農業向きですが、会社組織に抵抗がない人や、仲間と一緒にやりたいという人には農業法人への就職がお薦めです。
 また、自営農業を開始するのは資金や技術などを要するためハードルがやや高いと言えます。しかし、農業法人への就職は、給料をもらいながら技術も身につけられるため、経験や技術を積んでから何年か後に自営農業をしたい人にとっては有効な就農スタイルと言えます。
 農業法人のほとんどは、就業規則や社会保険、福利厚生も整っているので、安心して勤めることができます。給与水準は地元の役場や農協を目安に設定しているところが多いようです。
 農業法人が求める人物像とは
 新卒はもちろんですが、近年は販路の拡大や新商品の開発に取り組む必要性から、他産業での経験を持った方など、多様な人材も求めるようになってきています。
 また、農業法人の中には経営の継承者確保に苦労しているところも少なくなく、将来のパートナーとして頑張ってくれる人を求めている場合もあります。

 農業法人の求人情報を探すには
 以前は、農業法人への就職は縁故によるものが多くありましたが、最近は求人を出す法人も徐々に増えてきました。農業法人の求人情報を探すには、ハローワークやこのホームページのような求人情報を検索するほか、近くの農業法人や農協などに出向いて直接情報収集することも有効な手段です。

 農業法人に就職するに当たっての留意事項
 現場を訪れること。
 就農相談会などで興味を引く情報を得たら、とにかく現場を必ず訪れてその法人の方の話を聞くことが非常に参考になります。その際家族も同伴して判断してください。
 また、農業の経験がなく、農業への適性を含め不安に思っている人も多いと思います。
 農業法人への就職は、自営農業を開始する場合に比べてリスクはかなり小さいといえますが、安易な選択は後悔のもとです。採用面接の前に、研修という形で何日か体験されることをお薦めします。経営者と相談してみてください。就職(採用)にあたっての約束事は必ず書面で行ってください。後々のトラブルを避けるためです。
 なお、富山県では、円滑な農業法人への就職を進めるために、1年間、農業の基礎的技術や機械操作などを学べる「とやま農業未来カレッジ」を平成27年度より開校していますので、ぜひ活用してください。

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