先輩就農者の声
先輩就農者の声
志を忘れないで、希望をもって取り組みましょう
経営の概要は?
経産牛80頭などを有する酪農経営を行っています。「100年先も酪農を続けていくこと」を目標に、地域から愛され必要とされる酪農を目指しています。
就農のきっかけ、就農までの経緯、就農の際の準備は?
大学卒業後は一般会社に就職しましたが、動物に係わる仕事につきたいという思いを捨てきれず、県内牧場に勤務することにしました。そこで、夫と知り合い結婚。友達の勧めもあって、廃業が予定されていたこの牧場を第三者継承により引き継ぎ、二人で経営することとなりました。
第三者継承といってもタダで引き継ぐわけではありませんし、経営を行うにはそれなりの資金が必要です。綿密な計画を立て、それを認めてもらい、融資を受け経営が始まりました。
就農後の感想は?
成牛7頭から始めたのですが、計画の実行にはかなり苦労しました。当時、初妊牛の価格は高く、購入することなど到底できません。そこで、安い廃用牛を購入し、種付けしなおしながら、子牛から成牛として育成しました。とにかく牛の改良スピードは速い。二人でやり遂げようという熱意と以前働いていた牧場での育成や繁殖に携わった経験が大いに生かされたものと思っています。
良かったことは小・中学生がこの牧場を見に来てくれたり、学生さんが体験研修で訪れたりと、酪農をちょっとでも理解し、将来的にこの仕事をやりたいと言ってもらえることが何よりも嬉しい。当牧場の理念にもつながることですし、がんばろうという気持ちにもなります。
現在の仕事の内容、モットー、これからの目標は?
まだ、子育て中なので、主な仕事は子牛へのミルク・餌やりと牛全般の飼養管理の補助です。健康な牛に美味しい牛乳。牛の健康状態が良くないと美味しい牛乳は搾れません。牛群検定による生乳生産に関わる牛群管理と牛の健康管理に努めています。
現在、農場は酪農教育ファームの認証を受け、酪農教育ファシリテーターとして小学生や中学生に酪農を通して命や食の尊さを伝えています。ここでの体験を通して、社会の中でかけがえのない役割を果たす人生を歩んでもらいたい。
また、次期畜産組合女性部の会長を就任依頼されており、もっと、若い人が参加しやすい雰囲気を作って、情報交換や技術を研鑽、畜産や酪農を発展させ、地域に貢献したいと思います。
これから就農する(就農を考えている)方へのメッセージ・アドバイスをお願いします。
志を忘れないで取り組んでいくことが大事です。生業としての職業ですから、トラブルや問題はつきものです。でも、希望さえ捨てなければなんとかなるものです。