先輩就農者の声
先輩就農者の声
資格を生かして米作りの現場に!
現在の経営の概要を教えてください。
有限会社米山農産には現在7名の従業員がおりまして、水稲をメインに70ha、大豆20ha、ハウスねぎ、主に漬物用のかぶと大根も作っています。
具体的にはどんなお仕事をされていますか?
私が主に担当しているのは米です。春から夏にかけては田んぼの準備、田植え、水管理、草取り。秋は収穫の時期ですが、私は稲刈りにはあまり出ません。もみ摺りといって、稲刈り後乾燥が仕上がった米のもみ殻を剥いで玄米にする作業があるんですが、それをメインにやっています。さらにその後、袋詰めした玄米をまとめて検査する。それが秋の主な仕事です。
検査とは?
農産物検査は、米の銘柄・等級・重量などを検査して証明するものです。たとえば「富山県産コシヒカリ」っていうのも、この検査を受けて初めてそう表示して販売できるんですよ。米の粒の揃い方や水分含有量などを調べて等級の判子と、私の検印を押します。
私は前職で検査員の資格をすでに取得していたので、それをそのままこちらで引き継がせてもらいました。
では、前職も農業系のお仕事を?
前職は農協で、営農指導員といって農家さんに田んぼのことをいろいろアドバイスする仕事をしていました。8年間勤めましたが、やっぱり現場で仕事してみたいなというのがあって、こちらに転職しました。
特に心に残ったエピソードは?
2017年にみな穂農協のお米コンテストで最優秀賞を取った時は嬉しかったですね。私が担当した特別栽培米の田んぼで。2015年と2016年が優秀賞で、2017年が一番だったので、ちょっと苦労が実ったかなとは思いました。
農業をやる上でのこだわり・モットーなどはありますか?
やはり水管理でしょうか。私は稲も人間と一緒だと思っていて、暑かったら寝苦しいじゃないですか。だから夏場はなるべく夜間に冷たい水を当てて、朝早く止めたりとか。逆に、田植えしたばかりの時は、あったかくしてあげなきゃいけないので、なるべく短い時間で水を入れて、あっためる時間を増やしてあげたりとか。そういうこだわりは自分の中にあります。
あとは、やっぱり上手に作られる方がいらっしゃるので、そういった方の話を積極的に聞くようにもしています。
今後の目標や抱負、新たに取り組んでみたいことはありますか?
もっと質が良くて、量も取れる米作りをしたい。あんたのとこのお米おいしかったなって言われるのが一番嬉しいので。そういうファンを作っていきたいなと思っています。そのために自分自身もっと勉強して、どんな作業でも上手にできるようになりたいですね。
これから就農を考えている方へのメッセージやアドバイスをお願いします。
農業はしんどいし大変です。天候に左右されるので、一回うまくいったからといって同じようにやったら成功するかと言えば、そうじゃない。でも外で仕事するからすごく開放的なんですよ。だから会社の中でずっと同じことを繰り返してるように感じたり、何か違うなと感じてきたら、農業はおすすめかもしれません。現場で仕事するのはやっぱりすごく良いなと思います。